寸法検査におけるLED光源とは

寸法検査用LED光源で安定化できる測定対象

外形寸法の測定

寸法検査用LED光源を使用することによって対象物の外形寸法を測定できますが、測定する場合にはワークの輪郭を安定して切り出せるかどうかが重要なポイントとなります。この時にバックライトを使用すると、対象物のシルエットがはっきりするため、エッジの位置を画像処理で拾いやすくなります。例えば、幅や長さ、高さといった外形の計測を行うにあたっては、背景の影響を受けにくく、再現性の高い測定に繋げられられます。透明体でも薄いものでも、透過光により境界を際立てやすい点が強みといえます。

内径・穴径・スリット幅の測定

対象物の内径や穴径、スリット幅の測定を行えます。このような測定を行いたい場合には、内側の輪郭をいかに安定して見せるか、という点がポイントになってきます。LED光を使用して透過させた場合、穴やスリットといった空間部分が白く抜けるため、境界を強調できます。形状によってはワークの端や壁面の影響によって映し出される輪郭が乱れるケースがあるため、照明の位置・光量を整えることが求められます。特に細い開口部の場合には均一に照射することが寸法精度に影響してきます。

部品端面や輪郭の測定

部品の端面や輪郭を測定する場合には、LED光を照射した場合にエッジがにじまず、境界を一定の位置で抽出できるか、という点が重要であるといえます。例えばLED光を斜めから照射すると影やハイライトが出やすくなり、端面形状を映し出す際に不安定になるケースがあります。この点から、輪郭について測定したい場合には、バックライトでシルエット化する方法や、浅い角度からの照射を行うことによってエッジを強調する、といった方法が考えられます。

寸法検査に適したLED光源の種類

バックライトで外形をくっきり抽出する

寸法検査を実施する場合には、バックライトは基本的に用いられる方法のひとつです。この方法では、対象物の後ろ側から光を当ててシルエットを作ることから、外形や穴形状の境界を明確にできます。また、余計な表面反射の影響も受けにくい点や、エッジの検出とも相性が良い、といった点もメリットとして挙げられます。寸法測定を行う際には、「輪郭をどこで切るか」という点が精度につながっていくため、バックライトは検討したい方法であるといえます。

平行光でエッジのにじみを抑える

平行光とは、光源から発せられ、拡散せずに真っ直ぐに進んでいく光のことです。この平行光は、光の広がりを抑えて対象物の輪郭をはっきりと捉えたいときに有効です。エッジの周辺に余計な影やぼけが出にくいことから、対象物の形状の境目を安定して抽出しやすくできるメリットがあり、特に細い線幅や小さな段差、わずかな欠けなどを確認したい場合に有効な方法といえます。ただし光源の角度や対象物の表面状態に左右されやすいといった面もありますので、試験撮像を行う際に条件を詰めることが大切になってきます。

同軸照明やリング照明で表面上の基準を捉える

同軸照明はカメラの撮影軸と同じ方法から光を照射する方法であり、寸法検査では物体の表面や輪郭を正確に捉えることが可能になります。この同軸照明は全体を均一に照らし、影を最小限に抑えられることから、寸法検査を行う際によく用いられています。また、リング照明は光源がカメラのレンズを囲むように取り付けられたリング型の照明であり、カメラと同様の方向から光を照射することができます。こちらの方法もワークの表面全体を均一に照らし、視覚的な評価を行うために使用されます。

寸法検査用LED光源を選ぶポイント

外形測定か内径測定かで照明方式を選ぶ

照明を選定する際には、まずは「何を測定するのか」という点をもとに選択することが基本です。例えば外形測定の場合にはバックライトによって輪郭の切り出しを行う、内径やスリット幅の測定を行いたい場合には、透過により空間形状を明確にするといった方法が考えられます。また表面の基準を見たい場合には、同軸照明やリング照明が候補として挙げられます。このように、検査目的と照明方式を合わせて考えることが重要です。もしこの部分がずれてしまうと、測定値のばらつきが増加してしまう可能性があります。

必要な測定精度に合わせて光量と均一性を確認する

高精度の寸法検査を行うには、明るさはもちろん照明ムラの少なさも重要になってきます。例えば光量が不足している場合には画像のノイズが増加してしまい、エッジが不明瞭になる可能性がありますし、逆に光量が多すぎる場合には飽和状態になるために、エッジの詳細が失われてしまう可能性が考えられます。

また、均一性が低い場合には、ワークの位置によって測定値にぶれが出てくることになります。このような理由から、必要な測定精度に合った光量と均一性をあらかじめ確認しておくことが重要です。

ワークサイズに合う照射範囲を確保する

選択した照明が、ワーク全体を均一に照射できるかという点も重要です。もし照射範囲が不足している場合、端部のみが暗くなってしまったり、中心と周辺でコントラストが変わってしまったりするケースがあるため、エッジの抽出がぶれてしまう可能性があります。さらに、ワークが大きいほど光源の面積、設置距離、レンズの視野との整合も重要となってきます。

搬送ラインでは発光安定性と応答性を確認する

搬送ラインで寸法検査を行うケースでは、ワークの位置変動や搬送速度の影響を受けやすいといえるため、発光の安定性が重要となります。もし点灯直後の立ち上がりが遅い、制御信号への応答が遅いといった場合には、撮像するタイミングによって明るさがぶれてしまいます。

中でも高速ラインで検査を行う場合には、特に高い発光安定性と応答性が求められることになります。

寸法検査用LED光源を活用した事例

金属部品の寸法測定

金属部品の寸法測定
画像引用元:株式会社アイテックシステム公式HP
https://aitecsystem.co.jp/imaging_case-study/#case_metal-size
課題:一般的なLED照明の場合サイズが合わないことがある

金属部品の寸法測定を行いたい場合に、一般のLED面照明を使用した場合には、サイズが画一的であることから、ワークより発光面がかなり大きな面照明となるケースがあります。

金属部品の寸法測定
画像引用元株式会社アイテックシステム公式HP
https://aitecsystem.co.jp/imaging_case-study/#case_metal-size
結果:ワークに合ったサイズの照明にて測定を行える

さまざまなサイズのバリエーションがラインナップされている、大画面LED照明シリーズの中から使用する照明を選定することによって、ワーク形状に合ったサイズの選定が可能となります。

参照元:株式会社アイテックシステム公式HP(https://aitecsystem.co.jp/imaging_case-study/#case_metal-size

寸法検査を安定させるための検証ポイント

エッジ位置が繰り返し同じように抽出できるか確認する

寸法検査が安定するかどうかは、同じワークについて何度か撮像を行った際にエッジ位置が繰り返し同じように抽出できるかどうか、という点で判断することが可能です。照明の条件が合っているのであれば、輪郭線の位置は大きく動かないため、測定値のばらつきも小さくなります。たいして、照射角度や光量が不安定だった場合には、同じワークを撮影したとしてもエッジが毎回違って見えることになってしまいます。そのため、あらかじめ繰り返し撮像を行って再現性を確認することが重要です。

反射・影・照明ムラによる誤差を確認する

寸法検査を行う場合に、LED照明による反射の影響や影の発生、照明ムラが生じると、誤差が発生して検査の信頼性が低下することになります。反射の影響があると画像の一部分が白飛びしてしまいますし、影が発生すると欠陥が見えなくなる、また照明のムラがある場合には画像の明るさが不均一になり誤検出につながります。

そのため、あらかじめ検証を行う際には、ワークを複数位置に置くことによって反射や影、照明ムラが出ないかを確認します。必要に応じ、同軸照明やリング照明などとの組み合わせも検討します。

寸法検査に適したLED光源装置の相談先

寸法検査に適したLED光源装置について相談する先としては、例えば画像処理用LED照明のメーカーのほか、検査装置メーカーや画像処理システムの提案会社などが挙げられます。相談する際には、ワークの材質や形状、必要精度などを伝えることによって、適した照明方式について候補の絞り込みが行いやすいと考えられます。また、自社での選定が難しければ、照明やカメラ、レンズをまとめて提案できる会社に相談すると効率が良いといえます。

寸法検査ができるLED光源を提供するメーカー

「寸法検査 LED光源」と検索して上位10位以内に表示された公式サイトのうち、寸法検査に対応したLED光源を紹介します。(2026年6月16日調査時点)

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チップバックライト照明 UCDBシリーズ

株式会社ユーテクノロジー チップバックライト照明 UCDBシリーズ
画像引用元:株式会社ユーテクノロジー公式サイト
https://www.u-technology.jp/product/1799
本体構成公式HPに記載無し
輝度公式HPに記載無し
波長公式HPに記載無し
LED寿命公式HPに記載無し
調光範囲公式HPに記載無し
調光方式公式HPに記載無し
冷却方式公式HPに記載無し

UCDBシリーズは、高指向性を持つチップバックライトです。プリズムシートを搭載することによって指向性を上昇させて光の回り込みを抑制しています。例えば金属球の場合には光の回り込みがなくコントラストが高い状態での撮像が可能となりますし、凸レンズの場合にも透明体の輪郭の撮像が可能になります。また、面照明の均一性が向上している点も特徴のひとつといえます。

アイテックシステム

ナロービーム照明 LLNB シリーズ

アイテックシステム ナロービーム照明 LLNB シリーズ
画像引用元:株式会社アイテックシステム公式サイト
https://aitecsystem.co.jp/series/llnb/
本体構成公式HPに記載無し
輝度公式HPに記載無し
波長白(W) / 赤(R) / 緑(G) / 青(B)
LED寿命公式HPに記載無し
調光範囲公式HPに記載無し
調光方式公式HPに記載無し
冷却方式自然放熱

ナロービーム照明 LLNB シリーズはレーザー光に近いLEDスリット光源であり、金属部品の形状検査などに用いられています。ワークに合わせた発光色の選択を行うことができ(W(白)、R(赤)、G(緑)、B(青))、白色光を用いることによって、ワークのカラー情報の取得も可能です。画像処理に影響を与えるスペックルノイズを含まない点や、レーザー光と比較すると危険性が少ないことから安全な作業環境の構築が可能である点なども特徴として挙げられます。また、こちらのシリーズはカスタムにも対応が可能となっています。

キーエンス

寸法 / 外径 / 投影画像測定器

キーエンス 寸法 / 外径 / 投影画像測定器
画像引用元:キーエンス公式サイト
https://www.keyence.co.jp/products/measure/micrometer/
本体構成公式HPに記載無し
輝度公式HPに記載無し
波長公式HPに記載無し
LED寿命式HPに記載無し
調光範囲公式HPに記載無し
調光方式公式HPに記載無し
冷却方式式HPに記載無し

キーエンスにより提供されている寸法 / 外径 / 投影画像測定器は、投光部と受光部の間を対象物が通る際に寸法を測定できる機器であり、ラインを止めることなく動いているワークの投影画像を捉え、さまざまな寸法測定を行えます。

同社の寸法 / 外径 / 投影画像測定器には、投光部や受光部に高機能なテレセントリックレンズが搭載されており、視界全体の歪みをできるかぎり抑えることが可能です。また、駆動部がなく長寿命で高耐久なLED光源の平行光のみを受光するために、長い期間高い精度での安定測定を行えます。

THREE SELECTIONS
【検査目的別】
外観検査に適した
LED光源装置3選

検査工程では、用途に応じて必要な明るさで対象を照らすことが求められます。
しかし目的によって必要な光の条件が異なり、装置の選定に迷うケースも少なくありません。
こうした現場での課題に応えるため、検査目的別に適したLED光源装置をおすすめ3選を紹介します。

μm精度の画像処理向け
寸法や位置ズレ
正確に測ることができる
ユーテクノロジー
製品画像
画像引用元:ユーテクノロジー公式HP(https://www.u-technology.jp/product/2531)
導入しやすい業界例
  • 半導体業界
  • 電子部品業界など
要件を満たせる検査例
  • 寸法検査
  • 位置ずれ検出
  • 貼り合わせ精度検査
  • パターンずれ検出
  • 形状検査
ユーテクノロジーが
選ばれる理由
  • 特許取得※1の非結像光学系により、1,000nm以上のSWIR領域でも鮮明に映し出す
  • 自社製造の光源とファイバーにより、適切な組み合わせで光ロスやムラを抑制して微細欠陥を可視化
  • 半導体のPINアサイン確認や基板実装後の部品検査など、高精度検査の導入実績あり※2
0.1〜1mmの自動検査向け
欠けや異物
安定的に検出できる
アイテックシステム
製品画像
画像引用元:アイテックシステム公式HP(https://aitecsystem.co.jp/series/llbk/)
導入しやすい業界例
  • 自動車部品業界
  • 食品・飲料業界など
要件を満たせる検査例
  • 異物混入検査
  • 欠け検出
  • バリ検出
  • 色ムラ検査
アイテックシステムが
選ばれる理由
  • 230,000lxの高照度でコントラストが明瞭になり、微細な不良を見逃しにくい
  • LANや端子台で照明制御が可能で、カメラやPLCとも連携しやすく自動検査の構築がスムーズ
  • 冷却と定電流制御で照度が安定し、常時点灯や連続稼働が前提でも判定ブレが起きにくい
手作業の目視検査向け
印字や組付け不良
はっきり確認できる
中央精機
製品画像
画像引用元:中央精機公式HP(https://www.chuo.co.jp/contents/hp0251/list.php?CNo=251&ProCon=4955)
導入しやすい業界例
  • 化粧品・日用品業界
  • 電気機械器具業界など
要件を満たせる検査例
  • ラベル位置検査
  • 印字抜け検査
  • 印字不良検査
  • ネジの有無検査
  • 組付けミス
  • 方向ずれ検査
中央精機が
選ばれる理由
  • 約45,000lxの自然な明るさで、ラベル印字の擦れやかすれをはっきり確認
  • ダイヤルで直感的に調光でき、作業者や環境に合わせた見え方調整ができる
  • 筐体幅80mm未満・高さ144mmのコンパクト設計で、狭い作業空間にも設置しやすい
※1 特許7060932 参照元:J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)公式HP(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7060932/15/ja
※2 参照元:ユーテクノロジー公式HP(https://www.u-technology.jp/case
検査のイメージ

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