PTP包装の外観検査

目次

PTP包装(Press Through Package)は、医薬品の錠剤やカプセルを個包装するために広く採用されている包装形態です。患者の安全性を確保するためには、異物混入や欠錠、シール不良などを確実に検出する必要があります。そのため製薬工場では、カメラと画像処理技術を活用した外観検査が重要な役割を担っています。

本記事では、PTP包装検査で発生しやすい不良や検査手法、画像処理による検査事例について解説します。

PTP包装における主な外観検査項目

PTP包装の製造工程では、医薬品の安全性と品質を維持するため、さまざまな外観検査が行われています。これらの検査は不良品の流出を防ぐだけでなく、誤出荷防止やトレーサビリティ確保の観点からも欠かせない工程です。代表的な検査項目には以下のようなものがあります。

欠錠・欠カプセル検査

ポケット内に錠剤やカプセルが正しく充填されているかを確認します。充填漏れ(欠錠)だけでなく、位置ズレや二重充填(重なり)、錠剤自体の割れや色違いなども検出対象となります。

異物混入検査

製造過程で毛髪、金属片、樹脂片などの異物が包装内に混入していないかを確認します。患者の健康被害に直結するため、精度の高い検出が求められる重要な項目です。

シール不良検査

PTPシート(プラスチックフィルム)とアルミ箔が隙間なく適切に熱圧着されているかを確認します。シール不良は、外部からの空気や水分の侵入を招き、医薬品の品質低下や異物混入の原因となります。

ピンホール・包装材の欠陥検査

アルミ箔や包装材に生じた微細な穴(ピンホール)や、破れ、傷、打痕、変形などを検出します。とくにピンホールは湿気や酸素の侵入につながるため、製品寿命(使用期限)に大きな影響を与えます。

印字検査

アルミ箔面に印字されたロット番号や使用期限などの情報が、正しく読み取れるかを確認します。文字のかすれ、欠け、位置ズレなどの不良を検出し、安全な流通とトレーサビリティを担保します。

PTP包装の外観検査事例

PTP包装の画像処理検査では、欠錠・割れ・異物・シール不良・印字不良などを対象とした外観検査装置が数多く稼働しています。ワークの材質や包装形態に合わせて透過照明や反射照明、近赤外光などを組み合わせ、最適な撮像条件を構築することが一般的です。

PTP包装検査システムを構成する要素

PTP包装検査では、照明・カメラ・画像処理ソフトウェアを組み合わせて不良を可視化します。

LED光源装置

検査対象に応じて適した照明を選択できることが特徴です。シール不良や異物検査では拡散照明やドーム照明、ピンホール検査ではバックライトや透過照明が活用されます。

当サイトでは、LED光源装置メーカーを調査し、外観検査の目的別に3社を厳選して紹介しています。おすすめの業界や導入事例も紹介しているので是非チェックしてみてください。

透過照明+ラインセンサカメラ

透過照明は、包装材の裏側から光を照射する方式です。ピンホールや欠けなど、光を透過する欠陥を強調できます。ラインセンサカメラと組み合わせることで、高速搬送中のPTPシート全体を高精度に検査できます。

ドーム照明+エリアカメラ

ドーム照明は、全方向から均一な光を照射する照明方式です。透明フィルムやアルミ箔の反射を抑えながら撮像できます。エリアカメラと組み合わせることで、欠錠や異物混入、印字不良などを安定して検出できます。

PTP包装検査に適したLED光源装置の選び方

検出したい不良に合わせて照明方式を選ぶ

PTP包装検査では、欠錠・異物・ピンホール・シール不良など、不良内容によって適した照明が異なります。検査目的に応じて透過照明・同軸照明・ドーム照明などを選択することが重要です。

透明フィルムやアルミ箔の反射を抑える

PTP包装は光沢のある素材が多く使用されるため、正反射による白飛びが発生しやすい特徴があります。反射を抑制できる拡散照明やドーム照明を活用することで、安定した検査画像を取得できます。

ピンホール検査には透過光を活用する

アルミ箔のピンホール検査では、透過光による撮像が有効です。正常部は光を遮断し、ピンホール部分のみが明るく映るため、微細な欠陥も検出しやすくなります。

高速ラインに対応できる高輝度光源を選ぶ

PTP包装は大量生産されるため、高速搬送ラインでの検査が一般的です。短時間露光でも十分な画像品質を確保できる高輝度LED光源装置が求められます。

印字検査ではコントラストを重視する

ロット番号や使用期限の印字検査では、背景と文字のコントラストが重要です。対象に応じて照明色や波長を選定し、文字認識しやすい撮像条件を構築しましょう。

PTP包装検査に適したLED光源装置は、検査対象や不良内容によって異なります。実際のワークを用いた検証を行いながら、照明方式や波長を選定することが重要です。

CHECK
PTP包装検査に
適したLED光源装置を選ぶには?

「欠錠や異物が見えにくい」「アルミ箔の反射で白飛びする」「ピンホールを安定して検出できない」など、PTP包装検査では包装材の特性によって課題が異なります。

だからこそ、検査対象や不良内容に合わせて適したLED光源装置を選ぶことが、見逃し防止と検査精度向上のポイントです。自社のPTP包装検査システム構築にお役立てください。

THREE SELECTIONS
【検査目的別】
外観検査に適した
LED光源装置3選

検査工程では、用途に応じて必要な明るさで対象を照らすことが求められます。
しかし目的によって必要な光の条件が異なり、装置の選定に迷うケースも少なくありません。
こうした現場での課題に応えるため、検査目的別に適したLED光源装置をおすすめ3選を紹介します。

μm精度の画像処理向け
寸法や位置ズレ
正確に測ることができる
ユーテクノロジー
製品画像
画像引用元:ユーテクノロジー公式HP(https://www.u-technology.jp/product/2531)
導入しやすい業界例
  • 半導体業界
  • 電子部品業界など
要件を満たせる検査例
  • 寸法検査
  • 位置ずれ検出
  • 貼り合わせ精度検査
  • パターンずれ検出
  • 形状検査
ユーテクノロジーが
選ばれる理由
  • 特許取得※1の非結像光学系により、1,000nm以上のSWIR領域でも鮮明に映し出す
  • 自社製造の光源とファイバーにより、適切な組み合わせで光ロスやムラを抑制して微細欠陥を可視化
  • 半導体のPINアサイン確認や基板実装後の部品検査など、高精度検査の導入実績あり※2
0.1〜1mmの自動検査向け
欠けや異物
安定的に検出できる
アイテックシステム
製品画像
画像引用元:アイテックシステム公式HP(https://aitecsystem.co.jp/series/llbk/)
導入しやすい業界例
  • 自動車部品業界
  • 食品・飲料業界など
要件を満たせる検査例
  • 異物混入検査
  • 欠け検出
  • バリ検出
  • 色ムラ検査
アイテックシステムが
選ばれる理由
  • 230,000lxの高照度でコントラストが明瞭になり、微細な不良を見逃しにくい
  • LANや端子台で照明制御が可能で、カメラやPLCとも連携しやすく自動検査の構築がスムーズ
  • 冷却と定電流制御で照度が安定し、常時点灯や連続稼働が前提でも判定ブレが起きにくい
手作業の目視検査向け
印字や組付け不良
はっきり確認できる
中央精機
製品画像
画像引用元:中央精機公式HP(https://www.chuo.co.jp/contents/hp0251/list.php?CNo=251&ProCon=4955)
導入しやすい業界例
  • 化粧品・日用品業界
  • 電気機械器具業界など
要件を満たせる検査例
  • ラベル位置検査
  • 印字抜け検査
  • 印字不良検査
  • ネジの有無検査
  • 組付けミス
  • 方向ずれ検査
中央精機が
選ばれる理由
  • 約45,000lxの自然な明るさで、ラベル印字の擦れやかすれをはっきり確認
  • ダイヤルで直感的に調光でき、作業者や環境に合わせた見え方調整ができる
  • 筐体幅80mm未満・高さ144mmのコンパクト設計で、狭い作業空間にも設置しやすい
※1 特許7060932 参照元:J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)公式HP(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7060932/15/ja
※2 参照元:ユーテクノロジー公式HP(https://www.u-technology.jp/case
検査のイメージ

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