ワイヤーハーネス・圧着端子の外観検査

目次

自動車や電子機器の内部配線を担うワイヤーハーネスは、圧着端子や被覆の状態が電気的な信頼性に直結する部品です。圧着不良や被覆の傷は導通不良や断線につながるため、製造工程では圧着部・被覆・端子形状を対象とした外観検査が欠かせません。

本記事では、ワイヤーハーネス・圧着端子でよくある不良の種類と、LED光源装置を用いた検査のポイント、導入事例について解説します。

ワイヤーハーネス・圧着端子でよくある検査用途

  • 検査対象:圧着端子(バレル部)、芯線、被覆、コネクタハウジング、電線色・印字など
  • よくある不良:クリンプハイトの規格外、芯線の潰れ・はみ出し、被覆の噛み込み・裂け、電線の挿入不足、端子の曲がり・変形、メッキ不良

ワイヤーハーネスの製造工程は、電線の切断・先端の被覆ストリップ・端子の圧着という流れで進みます。圧着工程では、芯線を包み込むバレル部の断面高さ(クリンプハイト)が規定値から外れると、接触抵抗の増加やワイヤー抜け、長期的な接続信頼性の低下につながる可能性があります。

また、絶縁かしめ部でかしめ量が不足すると被覆が固定されず、逆に過大だと被覆が裂けたり、圧着位置のずれによって芯線が過度にはみ出したりするため、圧着部・被覆の両方を対象とした確認が必要です。

ワイヤーハーネスの外観検査の種類

ワイヤーハーネスの検査は、大きく「圧着部の外観検査」と「被覆・芯線の状態確認」に分けられます。

圧着部の外観検査

導体圧着部の形状や芯線の飛び出し・潰れの有無を画像上で捉え、規定範囲に収まっているかを判定します。立体的で反射しやすい金属端子が対象となるため、影や正反射の影響を抑えながら輪郭を明瞭にする照明設計がポイントです。

被覆・芯線の状態確認

被覆の噛み込みや裂け、電線の色(極性)識別などを行います。コネクタハウジングに圧着端子が挿入された状態では、ハウジングの陰になる部分と被覆のエッジ部分とのコントラストが取りにくく、見た目の判定がぶれやすいという課題があります。

なお、ワイヤーハーネスには導通検査(配線の短絡・断線・誤配線の確認)という別の検査工程もありますが、これは電気的な特性を確認するものであり、外観検査とは目的が異なります。

ワイヤーハーネスの外観検査事例

ハーネス圧着部の被覆検査

ハーネス圧着部の被覆検査(課題)
画像引用元:ユーテクノロジー公式HP
https://www.u-technology.jp/case/1315
課題:コネクタの影で被覆エッジのコントラストが不足

コネクタ圧着後の被覆エッジ部分を確認する際、コネクタ部に影が発生することで被覆とのコントラストが十分に得られず、安定した検査が難しいという課題がありました。

ハーネス圧着部の被覆検査(結果)
画像引用元:ユーテクノロジー公式HP
https://www.u-technology.jp/case/1315
結果:照明を工夫してコントラストを改善

照明の照射方法を工夫することでコネクタ部の影を軽減し、被覆エッジ部分とのコントラストを改善。被覆の状態をより安定して確認できるようになりました。

ワイヤーハーネス検査のポイント

ワイヤーハーネス検査では、金属端子の反射やコネクタハウジングの陰による影の影響を受けやすいため、照明設計が検査精度に直結します。圧着部の輪郭を確認したい場合は同軸照明や拡散照明、素線の潰れ・はみ出しといった微細な凹凸を強調したい場合はローアングル照明など、検出したい欠陥に応じた光学設計が重要です。

CHECK
ワイヤーハーネス・圧着端子検査に適したLED光源装置を選ぶには?

「同じ製品でも検査員によって判定にばらつきが出る」「熟練作業者でないと微細な不良を見抜けない」「目視から自動検査に切り替えたいが判定が安定しない」など、ワイヤーハーネスの検査現場では品質のばらつきに悩まされるケースが少なくありません。

だからこそ、工程や検出したい不良に応じてLED光源を適切に選定することが、検査の自動化・安定化における重要なポイントです。用途に合わせた照明選定が、安定した外観検査の実現につながります。

THREE SELECTIONS
【検査目的別】
外観検査に適した
LED光源装置3選

検査工程では、用途に応じて必要な明るさで対象を照らすことが求められます。
しかし目的によって必要な光の条件が異なり、装置の選定に迷うケースも少なくありません。
こうした現場での課題に応えるため、検査目的別に適したLED光源装置をおすすめ3選を紹介します。

μm精度の画像処理向け
寸法や位置ズレ
正確に測ることができる
ユーテクノロジー
製品画像
画像引用元:ユーテクノロジー公式HP(https://www.u-technology.jp/product/2531)
導入しやすい業界例
  • 半導体業界
  • 電子部品業界など
要件を満たせる検査例
  • 寸法検査
  • 位置ずれ検出
  • 貼り合わせ精度検査
  • パターンずれ検出
  • 形状検査
ユーテクノロジーが
選ばれる理由
  • 特許取得※1の非結像光学系により、1,000nm以上のSWIR領域でも鮮明に映し出す
  • 自社製造の光源とファイバーにより、適切な組み合わせで光ロスやムラを抑制して微細欠陥を可視化
  • 半導体のPINアサイン確認や基板実装後の部品検査など、高精度検査の導入実績あり※2
0.1〜1mmの自動検査向け
欠けや異物
安定的に検出できる
アイテックシステム
製品画像
画像引用元:アイテックシステム公式HP(https://aitecsystem.co.jp/series/llbk/)
導入しやすい業界例
  • 自動車部品業界
  • 食品・飲料業界など
要件を満たせる検査例
  • 異物混入検査
  • 欠け検出
  • バリ検出
  • 色ムラ検査
アイテックシステムが
選ばれる理由
  • 230,000lxの高照度でコントラストが明瞭になり、微細な不良を見逃しにくい
  • LANや端子台で照明制御が可能で、カメラやPLCとも連携しやすく自動検査の構築がスムーズ
  • 冷却と定電流制御で照度が安定し、常時点灯や連続稼働が前提でも判定ブレが起きにくい
手作業の目視検査向け
印字や組付け不良
はっきり確認できる
中央精機
製品画像
画像引用元:中央精機公式HP(https://www.chuo.co.jp/contents/hp0251/list.php?CNo=251&ProCon=4955)
導入しやすい業界例
  • 化粧品・日用品業界
  • 電気機械器具業界など
要件を満たせる検査例
  • ラベル位置検査
  • 印字抜け検査
  • 印字不良検査
  • ネジの有無検査
  • 組付けミス
  • 方向ずれ検査
中央精機が
選ばれる理由
  • 約45,000lxの自然な明るさで、ラベル印字の擦れやかすれをはっきり確認
  • ダイヤルで直感的に調光でき、作業者や環境に合わせた見え方調整ができる
  • 筐体幅80mm未満・高さ144mmのコンパクト設計で、狭い作業空間にも設置しやすい
※1 特許7060932 参照元:J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)公式HP(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7060932/15/ja
※2 参照元:ユーテクノロジー公式HP(https://www.u-technology.jp/case
検査のイメージ

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